ソロキャンプのすすぬ

バイクとキャンプと時々ヨメ

注文してから5秒で届く!?渋谷駅の立ち食いそば屋「しぶそば」が常識を超えていた

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「き〜つ〜ねっ♪」

「冷しでっち〜く〜わっ♪」

今日もカウンターの向こう側では地獄のスナフキンが食欲に屈した人間を嘲笑っていた。

渋谷駅構内「本家しぶそば」

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京王線からJRに乗り換えるために人並みをかき分けて進むと、改札手前に立ち食いそば屋の「しぶそば」がある。

季節の移り変わりに合わせてオススメのメニューも頻繁に更新されるので、いつものようについつい引き寄せられてしまった。

ショーウィンドウに並ぶサンプルが美しい

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そばやうどんの他にも定食や丼物、みんな大好きカレーまで揃った豊富なラインナップを前にして優柔不断が頭をもたげる。

そもそも腹は減っているのか。これまで繰り返し積み重ねてきた条件反射で入ろうとしているだけではないか。そんな思いが脳裏をかすめていった。

冷しでっか〜き〜あ〜げっ♪

今日もまた食欲に敗けた。

悪魔の微笑みを浮かべるスナフキンから注文が印字されたレシートを受け取り、店内中央の立ち食いスペースを陣取る。

お冷はセルフサービス

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確保した場所にレシートを置き、まずは水を一杯飲むことにしよう。

洗いたてで水滴が付いたままのコップを持ち、室内との温度差で結露したウォーターサーバーからほどよく冷えた水を注ぐ。

ふと、先ほどまで自分がいた場所を振り返ると、さっき注文したばかりのイカのかき揚げそばが鎮座していた。

バカな・・・早すぎる・・・

ついさっき入口のカウンターで注文を入れてから正味十数秒ほどしか経っていないはずだ。

何かの間違いじゃないか?松屋の味噌汁でもここまで早くは出てこないぞ。ラーメン屋が半ライスをよそうほどのスピードでそばが茹でられるはずが無いじゃないか。

ざ〜るっ♪

また一人、スナフキンの呪いの言葉を背に受けながら店内に入ってくる若者がいた。

その若者がICカードで支払いを済ませてから店内の空き状況を確認しようと顔を上げた時には既に眼前にざるそばを持った店員がいたのだ。

その光景をすぐ側で見ていた私でも何が起きたのか分からなかった。

彼がざるそばを注文したと思ったらいつのまにかざるそばが完成していた

何を言っているのか分からないと思うが、私も何が起きたのか分からなかった。

頭がどうにかなりそうだった。

店の中だけ時間の流れが狂っているような気さえする。

もしかして私が店内に入った瞬間に知らぬ間に光速で動けるスキルが覚醒してしまい、特殊相対線理論により周りの時間から取り残されてしまっているのだろうか。

それとも店内はシュレディンガーの猫のようにざるそばが無い状態とざるそばが有る状態が重なり合っていて、客が注文を終えて観測したことによりざるそばが有る状態に収束したのだろうか。

考えるほどに謎は深まる

一般的な常識では理解できないことが起こる場所がある。

渋谷駅構内「本家しぶそば」には決して近づかないことだ。

地獄のスナフキンは今もまだ幻想と現実の狭間で魅惑的な歌を歌い続けているのだから。